スキップしてメイン コンテンツに移動

みかん大使スカート騒動に寄せて



『西浦みかん大使』に就任した高海千歌ちゃんのポスターに描かれたスカートのシワの件が騒動になっています。

この騒動に関して、私は「表現そのものを否定はしないが、不特定の多くの人が見るにはふさわしくない表現技法である」という意見を、実体験を含めて6つのツイートにまとめました。

今回の記事では、意見ツイートに書ききれなかったことをもう少し詳しく書いていこうと思います。

意見ツイートの先頭のツイートはこちらです。以降、5つのツイートを連ねています。

  このツイートと重複しますが、急ぎまとめたツイートは自分でもわかりにくいと思ったので、ここから改めて意見を述べます。


①通常、制服生地のプリーツスカートでは、とくに極端なポーズをとっているわけでもない直立の姿勢の場合、スカートにあのようなシワが寄ることは考えにくい。また、多くの女性は下着が透けないよう、あるいはタイトなシルエットの服を着るときは下着のラインが出ないよう注意するのが身嗜みであり、風を受ける時の立ち方なども日常的に気を付けている。このような立場から見ると、あのようなスカートのシワの表現は相応しくないと感じる。もしこのようなことが実際にあれば、私は当人に身嗜みを整えるよう注意をするだろう。

②一方で、アニメやマンガ(とくに男性向けのもの)で一般的にみられる表現手法であるため、アニメやマンガに日常的に触れている人にとっては気に留めるようなものでないことも一理ある。ラブライブ!サンシャイン!!の一連の作品はずっとこのような手法で描かれている。また、ラブライブ!シリーズはファンの大多数が男性のコンテンツであり、私は自分からこの男性の輪の中にお邪魔している立場であることから、男性に好まれる(と思われる)表現については概ね受け入れてきた。だから、いまさらこの表現手法を禁じようという意図はない。しかし、ファン以外の不特定多数の人の目に触れるようなものなら、イラストを世に送り出す側は普段とは違う視点を持って配慮すべきであったと考える。

③なぜ私は特にこのスカートのシワ表現を問題視しているのか。私は以前、知人男性から服についているリボンベルトについて「股間にリボン」などと真正面から言われたことがある。当時の私にはそんなつもりは全くなかったためこの発言には不快感とショックを受けたものだったが、「人は(そんなところにそんなものがついていたら)見てしまうものなのだから気をつけなければならない」と思い知った。いま振り返ると、あえて直接このようなことを言われたのは「見てしまう」ことの居た堪れなさからくる苦言のようなものだったのかもしれない。高海千歌は実在しないキャラクターだが、仮にも若い女性の形をしており、さらに実在する声優がキャラクターにシンクロする演出で売り出されている。(意図していないにせよ)見る人の視線を股間に誘導するような表現手法が使われたイラストは、多くの人に見てもらうことを目的とした特産品の広告塔として相応しいとは考えられない。

④仮に世に出された表現について問題が見つかったとしても、侮辱したり、脅迫して抹消を迫るようなことはしてはいけない。言いすぎていないか、論点がズレていないか、誤解がないか、感情垂れ流しになっていないかを発言者はよく考えなければならない。意見に賛同する場合も発言には慎重になるべきである。仮に、感情に任せて抹消の要求を押し付けることが認められてしまったら、どんなものであっても同じように抹消されることが認められてしまう。そうなってしまったら、あらゆる表現が危機に陥ることになってしまう。


ここまでが、この件への意見です。

そして、ここからは最近起こった、これに類する騒動を見ての雑感です。

みんな攻撃的で恐ろしいです。大切な思いや考えを否定されて頭に血が上るのはわかりますが、かなり酷い言葉が使われていたり、あるいは小馬鹿にするような態度を隠さないツイートが多く、肯定派、否定派ともに酷い有様です。

2月に入った頃、先の「宇崎ちゃん献血ポスター騒動」について、このブログに書こうと思っていました。アニメやマンガが好きな者として、多様な表現が世に存在することを認めて欲しい、とまでは言いませんが、表現が不用意に人を傷つけず、なおかつ楽しむ人が安心して楽しめる状態になって欲しいと思ったからです。このブログはほとんど壁打ちブログですが、私がひとりの大人としてこの問題を考え、このブログ内で整理し、なにかきっかけがあれば人と話をする、そういった草の根的な活動が何かに結びつく可能性があるかもしれないと思ったからです。でも、宇崎ちゃんの件のあまりの過熱ぶりを見て、意見を書くにはあまりに難しいと感じていました。

私はラブライブ!シリーズのファンなので、今回のイラストを擁護する意見をたくさん見ます。が、少し違うワードで検索したりすると否定的な意見もたくさん見ます。正直、どちらの場合も強い論調で他の意見を寄せ付けないものが多く、読んでいると変にドキドキして具合が悪くなってくるし、昨晩は眠れませんでした。ファンだから余計に気になるのです。今回は、一番推しているラブライブ!サンシャイン!!に関わることだからこそ、苦しい思いをしながらもなんとか早い段階で意見を述べました。

ラブライブ!シリーズの作品の本質が、お色気なんかではないことはファンなら知っているはずです。しかし、お色気やそれに類する描写で男性ファンを勝ち取ってきたことも事実だと私は考えています。のんたんの「わしわし」や千歌ちゃんの逆上がりのシーンはストーリーに必ず必要なものではありませんが、映像の中で印象的に使われていたし、実際人気もあります。アイドルを題材にした美少女コンテンツとしての宿命でもあったのでしょう。

ラブライブ!サンシャイン‼︎が担い始めた地域活性の役割によって、単なるお客さんとは違うステークホルダーも増えていったのでしょう。目に見える範囲以外に、負うべき責任や配慮すべき事柄は日に日に増えていってるのだと想像できます。展開の仕方も従来の方法からアップデートが必要な時期なのかもしれません。

これまでも地域の広告塔的に、沼津夏まつり・狩野川花火大会のポスターとして浴衣イラストが使われたり、のっぽパンやぬまっちゃのパッケージになったりしていましたよね。今後もこうやって起用してもらえるといいのですが。

このブログの人気の投稿

BlooDyeの凄さと高槻かなこの頑張りを語る

高槻かなこ率いるヴォーカル&パフォーマンスユニットBlooDye 1st TOUR『BlooDyeLine』〜Zeppの何処かで染まり初め。〜に行ってきました。 強い、強すぎる(十万石饅頭) アニソンらしいキャッチーさと、J-POPらしい巻き込み力のあるノリノリな楽曲は聴いていてとても気持ちいい。そして、歌が上手い。パフォーマンスもカッコイイ。 良い意味で、完成された売り物だなと、このステージの裏側にある仕掛け人たちは本気なんだなと、嬉しい気持ちになりました。見ながらすこーしEXILEのことを思ったのですが、プロデューサーの方がEXILEのお仕事もされていたんですね。後から知ってヘァ!と声を上げました。 じつはBlooDyeのことは全然知らないのにチケットを取っていたんです。先月頭にリリースされた「この地球のどこかで」もカップリングの「protect you」も何回かずつしか聴いてないし、それ以外の楽曲を歌うのか、歌うなら何を歌うのか、さっぱり分からなかったのに8000円も出してしまっていました。ひとえに、あの高槻かなこが率いている集団なら、きっと面白いだろうという信頼だけで。 ラブライブ!サンシャイン!!の国木田花丸ちゃんはとてもとても可愛いのですが、声優であるきんちゃんへの興味はキャラクターへの思いとはまたちょっと違います。なんというか、きんちゃんの野心モリモリなところを見ると、わかる、それわかる……!!と思わずにはいられないところがあるのです。 きんちゃんはメディアやSNSでの発言でも野心満載ですが、ライブで袖へはけていくギリギリまで客席にアピールしているところなんか見ていると、この子は本物の野心家なんだなと思うんです。野心あるフリでも、中途半端な他力本願でもなく、目指すもののために小さな努力も惜しみなくしてるんだなと。じゃあ、応援しなきゃなと思うんです。 Instagramにワードローブを載せたことをキッカケにアパレルブランドから自身の手掛けた商品を出したり、Twitterでカラオケ番組に向けて歌唱力アピールをしたと思ったらしばらくしてカラオケ番組に出演していたり、本当にそうやってチャンスを掴んでいるのか、そのように見せかける演出なのかは分かりませんが、どうであれそうやってギラギラしているところを見るのは痛快です。いい

2019年の推しごと振り返り

令和元年の年末に滑り込みで解説したこのブログですが、さっそく今年一年の推しごとを振り返っていこうと思います。月ごとに、参加したイベントや印象的な出来事を短い文章にまとめていきます。 1月 昨年末の紅白からのCDTVスペシャル!、そしてラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbowの公開で、こんなに盛り上がったお正月は意味もなく盛り上がっていた子どもの頃以来でした。 2月 今更ながらiPhone5Sから7に機種変更したのでした。これにより画面が少し大きくなんって、その後のスクフェスのプレイに明らかに影響が出ました。 3月 ラブライブ!サンシャイン!!Aqours クラブ活動 LIVE & FAN MEETING 2018 ユニット抗全国ツアー 最終決戦 AZALEAが優勝し、楽しいイベントだったはずなんですが、なんだか行き帰りがすごく大変だった思い出が深いです。「飛田給」の読み方を初めて知ったのもこの時です。 4月 LOVE LIVE! SUNSHINE!! Aqours World LoveLive! ASIA TOUR 2019 千葉公演 ありしゃ不参加だったので、曲中はステージ上の8人の色のブレードを振ったのでした。その時にステージに立っている人を応援するものだよね、と思ったので。 5月 ルミネエストのショーウィンドウにTK2がドドーン!と飾られているのを見かけて激写した記録が残ってました。 6月 ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 5th LoveLive! ~Next SPARKLING!!~ たしか2日目が雨でした。ふりりすんときんちゃんを乗せた素敵なトロッコが近くに来て大興奮でしたが、あれが人力で動いているものだと初めて知りました。裏方のみなさんに感謝。 ランティス祭り2019 A・R・I・G・A・T・O ANISONG 虹ちゃんとAqoursのユニットの勇姿を見に行きました。TOKIMEKI Runnersを生で見るのは初めてで、どんなものか見届けなければという変な使命感みたいなものがあったのですが、歌い出しからすぐに「これはラブライブ!の系譜だ!」と涙を流して強く確信したのでした。 7月8月 この時期は完全にシ

もしラブライブ!新プロジェクトが男性スクールアイドルだったら

フェス二日目の最後に、ラブライブ!シリーズ新プロジェクトが発表されました。詳細は1/30発売のラブライブ!総合マガジンLOVELIVE! Days! Vol.5にて発表されるそうですが、Twitter上ではフェス終了後に「男性スクールアイドルが誕生するのでは?」という予想が出ていました。 じつは私も以前から男性スクールアイドルが誕生する可能性を考えていました。ほとんど女性だけで成り立っていたラブライブ!の世界に突如としてキラキラの男性アイドルが生まれたら、見る側には多大な(あまり良くない)影響があることも想像できますが、私としてはなにかと面白いことになる予感もあります。 そこで、新プロジェクトで男性スクールアイドルが誕生する場合、こんなことがあったらいいな、こんなことになったら考えてしまうな、ということを三つに分けて書いていきたいと思います。 1. ラブライブ!らしさを引き継いでほしい 当たり前ですが、ほかのアイドルものであっても特段変わりないような展開は望みません。アニソンらしいキャッチーで前向きな楽曲、アニメと実在する人物のシンクロ演出、王道スポ根部活もののストーリー、先輩スクールアイドルへのリスペクト、みんなで叶える企画などなど。これらμ's、Aqours、虹ヶ咲が紡いできたラブライブ!シリーズの歴史であり特徴を持ち、なおかつ「自分らしさ」を大事にするプロジェクトであって欲しいです。 初めは、シリーズのファンから変わっていくことへの戸惑いや反発があるとしても、ラブライブ!らしさと独自の魅力を持っていれば、可愛い女の子が好きな男性であろうが、私のような高校時代を思い出して涙する残念な中年女性であろうが、ついていく人は付いていくと思うのです。 2. 男女バランスが普通の世界観を築いてほしい もし男性スクールアイドルが誕生するとしたら、私はμ's、Aqours、虹ヶ咲との合同ライブが見たいです。スクスタの物語のような形で、同じ時代を生きるスクールアイドルとして切磋琢磨するところが見たいです。 そのためには、これでのシリーズ同様、同性ばかりの世界を設定するのには無理があると思うのです。μ'sらと共演できるなら異性が当然にいる世界観であるはずですし、ラブライブ優勝を目指す他校のライバルに女性アイドルに出てこないのはおか